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2005.09.25

第17回NSUG総会/シンポジウム

NSUGとは、 日本サン・ユーザ・グループの略称である。既に、「日本SUN」という会社名はなくなってしまったが、設立当時は、その意味も込められていたのだろう。95年から参加しているので、僕も10年、会員でいるらしい。
 最近では、会員数も減少傾向で、幹事会も運営に苦労している様子。景気の影響もあり、組織会員が減っているのはわかるが、個人会員も減っているようだ。
僕の入会した動機は、バイナリ形式のフリーソフトをCD-ROMで配布してくれる点にあった。10年前は、ネットワーク環境も劣悪だったし、何せ、GCCを手に入れないと(高級なSUNのC コンパイラーが買えれば別だが)フリーソフトのコンパイルもできなかった。しかし、ADSL等のネットワークインフラが整った今、わざわざCD-ROM(現在ではDVD)で入手する理由もなくなっているし、コンパイル済みのフリーソフトもパッケージ形式でインターネットから入手可能だ。会員の減少には、そんなことも要因になっているのだろう。
 ただ、NSUGの魅力は、それだけではない。各種セミナーを定期的に行っており、その内容も面白い。毎回、ホットな内容とホットな人のセミナーが行われるのも魅力の一つ。

 さて、毎年一回、総会という会員の総意を計る会が催されるが、それが、23日に行われた。今回、面白いと思ったのは、サン・マイクロシステムズ株式会社 中村彰二郎氏の講演『ネットワーク社会の完成に向けた新たなIT環境とそれを支える開発者のためのデベロッパーグリッド』。以前からたびたび、SUNのセミナーで、氏の講演は聴いてきているが、一貫して日本メーカーの、特に官公庁関連システムの批判が繰り広げられる。氏の担当が政策推進営業開発本部 本部長でり、SUNとしてのe-Japan政策担当という立場もあるのだろう。言われることはあながち嘘でもないのだろうが、レガシーシステムの批判と、何でもJAVAで作ればいい、ネットワークにはインターネットを使おうというのは、どうかと思われる。そのあたりは、気になるが、特に面白いと思ったのは、デベロッパーグリッド。グリッドコンピューティングというと、言葉だけが先行している気がするが、この話は、少し毛色が変わっている。SIerに、SUNのシンクライアント(SUN Ray) を配って、SUNの提供する環境で、開発をさせようというもの
。ブレードとSolarisコンテナを使って、各開発者に必要な開発環境を提供しようとい構想らしい。正式な発表は、Java Oneを待つことになるが、面白い発想だと思った。これがうまく機能すれば、SIerが、わざわざOSごとの環境や、最新マシンを用意する必要がなくなるといっていたが、どこまで使えるか?お手並み拝見といったところ。
ところで、レガシーシステムを温存しているメーカーにもこの環境は使わせてもらえるのかな?

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