« 品川ランチ奇稿(その7) | トップページ | 品川ランチ奇稿(その8) »

2006.02.28

白夜行

白夜行東野圭吾著「白夜行」。

先にも書いたが、TBSで放送中の「白夜行」の原作。
主人公二人のまさに明け切らぬ夜を疾走する姿を描いた20年。描かれる歴史描写は、まさに僕の生きた歴史(1973年、主人公が10歳の時からこの物語は始まる)の背景と重なる。

どうしてもわからないことが一つある。

彼は彼女を救おうとしたのか?
それとも、彼も彼女の犠牲者だったのか?

この小説を読んで思い出したのは、

砂の器〈上〉松本清張の「砂の器」。どちらの主人公も救われることもなく、時代の奔流のなかで生きていくしかなかった。この二つの傑作を比べてしまうことこそ、不遜かもしれないが、強烈に印象に残る作品であることに間違いはない。

|

« 品川ランチ奇稿(その7) | トップページ | 品川ランチ奇稿(その8) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 白夜行:

« 品川ランチ奇稿(その7) | トップページ | 品川ランチ奇稿(その8) »