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2008.05.05

Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美

Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美」 John Alderman (著), Mark Richards (写真), 鴨澤 眞夫 (翻訳)
僕は、写真集や画集はあまり買わないのだが、その中でも、何冊かの写真集や画集を持っている。沢木耕太郎の「天涯」、ニッコールクラブに入るともれなくついてくるニッコール年間。画集では、絵画展を見に行って購入したEscherやMagritteの画集。
それらは、気が向いたときに気安く見られるよう玄関脇の靴箱の上に並んでいる。その中に、この一冊が加わった、「Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美」。
「コンピュータは美しい」とは言わないが、スタートレックや2001年宇宙の旅で見られるコンピュータは、それなりの造形美を備える。それは、映画やTVドラマの美術監督によるところが大きいのだろうが。
いわゆるその筋の「業界」にいるので、ENIACやIBM System/360、Cray、Apple Iとかは、見たことはないけれど僕なりのイメージがあった。ただ、写実的な描写で迫る真空管とトランジスタの壮大な列はそれだけで、迫るものがある。いまでこそ、手のひらで収まるようなものが、当時は、2.4mラック40本に収まっていたかと思うと壮大である。
さらに、Crayの超高速の神髄は、先進技術によるのではなく、既存技術のチューンといったいわゆる「職人芸」によったところだと聞くと、コンピュータも所詮、人の作り出したものなんだと思い知る。

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