「エモーショナル・デザイン」

ドナルド・A. ノーマンといえば、認知心理学者で「誰のためのデザイン?
僕がWebを始めた頃は、いわゆる「ウェルカム・ページ」を作成して、喜んでいたものだが、そのうち、サイト管理、コンテンツ作成のノウハウが必要となり、その中で、ユーザビリティを考える上で、「誰のためのデザイン?」は貴重な指針となった。UCD(ユーザ・センタード・デザイン)の考え方は、今でも必要な考え方でそのベースに、論理的で、冷静なやり方で、役に立つこと、使いやすいこと、機能、形態などを検討することは非常にリーズナブルに思えた。
でも、何かが欠けていた。
それを語るのが、この本である。エモーショナル-「情動」。「情動」って訳は、どうかとも思うけど、つまりは、論理で割り切れない人の心に訴えかけるもののことである。
デザインを考える上で、論理的に精緻なものを構築することも必要だが、それだけでは、無味乾燥なものとなる。 作者に言わせると「使いやすいデザインが使っても楽しいとは限らない」となる。人の心に訴えないのである。以前、僕が友人に語るときに例に出したのは、次の句である。
古池や蛙飛び込む水の音
ご存じ、芭蕉の句である。静寂を表すのに、蛙の池に飛び込む音を使って表現したものだが、これこそ、デザイン、表現の原点だと思う。静寂=精緻なデザインだけでは、人に訴えかけないのである。表現=デザイン、何かを、人に訴えたいのなら、そこに、水の音=情動が必要なのである。
精緻なテンプレートを踏襲して作成されたWebページは、一見よくできているように見えるが、それだけでは、何も訴えかけない。その中に、テンプレートを超えて、表現されるモノが必要である。当然、それは、コンバージョンポイントへ導くキーフレーズや、SEO、SEM対策されたキーワードと結びついている必要がある。そういったことを考えさせるだけでも、この本は、価値のある一冊だといえる。
Webマスターのあなたは、この本を読みましたか?
さて、この本は、魅力的に感じるデザインを、本能、行動、内省の3つの人間の脳の働きから分析し、その効果や影響について検討する。また、製品ばかりでなく、映画やゲーム、ロボットについても語られる。このあたりは、学術書と言うより、ちょっとした読み物として作者の思考を追ってみるのもおもしろい。
デザインを考える上で、論理的に精緻なものを構築することも必要だが、それだけでは、無味乾燥なものとなる。 作者に言わせると「使いやすいデザインが使っても楽しいとは限らない」となる。人の心に訴えないのである。以前、僕が友人に語るときに例に出したのは、次の句である。
古池や蛙飛び込む水の音
ご存じ、芭蕉の句である。静寂を表すのに、蛙の池に飛び込む音を使って表現したものだが、これこそ、デザイン、表現の原点だと思う。静寂=精緻なデザインだけでは、人に訴えかけないのである。表現=デザイン、何かを、人に訴えたいのなら、そこに、水の音=情動が必要なのである。
精緻なテンプレートを踏襲して作成されたWebページは、一見よくできているように見えるが、それだけでは、何も訴えかけない。その中に、テンプレートを超えて、表現されるモノが必要である。当然、それは、コンバージョンポイントへ導くキーフレーズや、SEO、SEM対策されたキーワードと結びついている必要がある。そういったことを考えさせるだけでも、この本は、価値のある一冊だといえる。
Webマスターのあなたは、この本を読みましたか?
さて、この本は、魅力的に感じるデザインを、本能、行動、内省の3つの人間の脳の働きから分析し、その効果や影響について検討する。また、製品ばかりでなく、映画やゲーム、ロボットについても語られる。このあたりは、学術書と言うより、ちょっとした読み物として作者の思考を追ってみるのもおもしろい。
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