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2012.07.08

硝子のハンマー

硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)硝子のハンマー」 貴志 祐介 (著)
昨シーズンのフジテレビの月9は、「鍵のかかった部屋 」であった。
ライアーゲームでブレイクした戸田 恵梨香と、嵐の大野君の絶妙な間が、面白かったドラマだが、原作を読んでみることにした。
防犯コンサルティングという表の顔と泥棒という裏の顔を持つ主人公 榎本径。そこに持ち込まれる、弁護士 青砥純子の依頼。
TVドラマが、密室をテーマにした推理ものということで、小説もそういった流れを想定していたが、あに図らんや、TVドラマと小説は、全くの別物であった。TVドラマの最終話が、この小説のオリジナルになるのだが、特に密室を強調するわけでもなく、いわゆる推理ものの王道、犯罪のトリックと動機を追う推理小説であった。
普通とちょっと違うのは、というか、だいぶ違うのは、ホームズ役の榎本は、動機には全く興味がなく、犯罪のトリックに着目する点。まぁ、彼の職業柄、当然なのだが、動機の方は、ワトソン役の青砥が担当となる。
また、小説が二部構成なのだが、一部は、推理編。二部は、解決編となっており、二部の主人公は、もっぱら、犯人目線になっている。
トリック、主人公の構成、小説の構成、いずれも今までに読んだことのない面白い推理小説であった。2005年に日本推理作家協会賞をとったのもうなずける。

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