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2013.11.25

祈りの幕が下りる時

祈りの幕が下りる時祈りの幕が下りる時」東野 圭吾(著)
加賀恭一郎シリーズ、最新作。
加賀恭一郎シリーズは、いわゆるホワイダニットな作品が多いように感じる。犯人(フー)も、その方法(ハウ)もわかっているのだが、どうして、その犯行に至ったか(ホワイ)。
今回も、加賀恭一郎の手腕で、徐々に犯人が追い詰められていく。

シリーズ中「新参者」 で、登場した加賀恭一郎の父。そして、この作品では、母が登場する。さらに、久しぶりに、加賀恭一郎自身の恋愛関係も、見え隠れする。
そういった意味では、盛りだくさんな内容となっている。
中でも、本作で注目されるのは、福島の原発作業員が重要な役割で出てくるところ。
今、この時代に、東日本大震災や福島の原発事故に関して、何も言及しない事の方が空々しく感じられるのも事実だが、本作を読んで、松本清張を思い出した人も少なくないだろう。いわゆる「社会派推理小説」、そんな分類に、この小説が収まらないといいのだが。

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